ドメイン名の重要性について
ドメイン名とは
会社にとって社名(商号、屋号、等)は、大変重要ですよね。御社も何とかお客様に「会社名」を覚えてもらおうと、名刺に印刷したり、パンフレットに記載したり、色々と広告を出したり、大変な苦労をされていることと思います。
実は、インターネットにも社名(商号)があります。
この「インターネット社名」のことを「ドメイン名」といいます。
電子メールやインターネットを使ったことがある人ならご存じだと思いますが、例えばマイクロソフト社の場合だと、
ホームページの http://www.microsoft.com の microsoft.com の部分
電子メールの taro_yamada@microsoft.com の microsoft.com の部分
を「ドメイン名」と言い、インターネットで社名を表す公的な登録事項です。
この「ドメイン名」の特徴は、誰でも登録できること、そして登録が早い者勝ちだということです。
したがって自社名と同じドメイン名を取得したいと思っても、誰かに取得されているともう後の祭りで、同じドメイン名は利用できません。
例えば、ソニーが設立した「ソニー銀行(ソニーバンク)」のドメイン名は、“sonybank.net”です。本当は“sonybank.co.jp”というドメイン名を取得したかったのでしょうが、某企業に先に“sonybank.co.jp”を取得されてしまったため、泣く泣く“sonybank.net”を使っているのです。
この“sonybank.co.jp”の利用権については、訴訟問題にまで発展したほどです。
このように、誰かに先に取得されてしまうと、もうそのドメイン名は使えません。
したがって、インターネット上の商号(社名)である「ドメイン名」を早く登録しておくこと、これがインターネット時代の基本事項です。
自社ドメイン名取得のメリット
ところでこのドメイン名を取得すると、中小企業にとってどんなメリットがあるのでしょう。
自社ドメイン名取得のメリットはいろいろありますが、社長さんにとって恐らく一番喜ばれるのは、「名刺が格好よくなる」ということだと思います。
「そんなこと、俺は気にしないよ」と仰る方も多いとは思いますが、中小企業で自社のドメイン名を取得しているのはまだ少数派です。電子メールのアドレスとか、自社のホームページのURLが、自社ドメイン名で書かれた名刺を持っている社長さんは、まだまだ少ないということです。
多くの社長さんは、インターネットのプロバイダーのメールアドレスをそのまま使っています。例えばこんな感じです。
山田製作所なので、「yamada-iron.jp」と言う「自社ドメイン名」を取得したと仮定しています。
左がプロバイダーのドメイン名を使用した場合です。名刺下部の電子メールのアドレスと、自社ホームページのURLが、どうもゴチャゴチャしていて、お洒落じゃないですよね。
一方、右側が自社ドメインを取得して、それを名刺に印刷した場合です。一目見ただけで、自社でドメインを保有していることが分かります。山田製作所ですから、やはりそれらしいドメイン名を取得すると、名刺もグッと引き締まりますね。
これは経験しないと分からないと思いますが、取引先に「詳しい情報は弊社のホームページを見てください。URLはxxxxx・・・・です」と言うときに、自社ドメインを持っていると何となく優越感に浸れます。
逆に簡単な自社ドメイン名じゃなくて、左の名刺のような長いURLだと、お客さんに説明するのも大変です。
自社ドメイン名を取得するのに、そんなに高いコストはいりません。月々1,000円から1,500円くらいです。たったこれだけの費用で名刺がお洒落になるのです。
名刺は社長さんの顔です。是非、自社ドメインを取得して、お洒落な名刺にしてくださいね。
自社ドメイン名は社名の宣伝になる(メリットその2)
さて、名刺がお洒落になる以外に、自社ドメイン名取得のメリットがいくつかあります。
ホームページの作り方とともに理解しておきましょう。
一つ目のメリットは、お客さんや取引先の認知度が向上するということです。
別の例として、ビッグローブと言うプロバイダーのドメイン名を利用しているケースで考えてみます。山田製作所の岡田さんを例に取ると
メールのドメイン名 : okada@mvg.biglobe.ne.jp
ホームページのドメイン名: www5d.biglobe.ne.jp/~homepage1/
と言った感じになります。@マークの右側のドメイン名を見ても、山田製作所を連想させるような情報は全くありません。
ドメイン名とは、インターネット上の「社名」です。ドメイン名を見た時に、お客さんや取引先に御社のことをアピールすることができれば、販促上、大変なメリットがあります。
したがって本来、
メールアドレスは、 社員名@社名
ホームページは、 www.社名
という風にすると、お客さんや取引先からも分かりやすく、社名をアピールできるわけです。(WWWとは、World Wide Webの頭文字をとったもので、「世界中に張り巡らされたくもの巣」という意味です。もともとは、さまざまな種類のコンピュータ上で共有できるファイルシステムとして開発されたもので、現在私たちが一般的に「インターネット」と呼んでいるHTML文書に代表される仕組みです。)
これが上のケースみたいに、長~いドメイン名(社名)を付けられたら、それを一々お客さんに教えるだけでも大変です。プロバイダーのドメイン名を使うということは、「山田製作所」という社名をアピールする代わりに、ビッグローブの宣伝をするようなものです。
自社ドメイン名を取得してアクセスアップ(メリットその3)
自社ドメイン取得のもう一つのメリットとして、ホームページのアクセスがアップする、ということがあげられます。
ホームページへのアクセスは、他のホームページからのリンクと、ブラウザーのブックマークを経由したものがほとんどです。
でも実は、直接URLを入力するケースもかなり多いのです。
特に中上級者に多いのですが、キーボードで入力する方が早いURLは、直接URLを入力してアクセスしてきます。正確な統計はありませんが、ドメイン名が短いホームページの場合、10~15%くらいが、直接入力ではないかと言われています。
これが逆に、プロバイダ利用のドメイン名のような長いURLの場合、ほとんどの人はURL入力を途中であきらめます。よく雑誌等におすすめホームページが掲載されますが、この雑誌上のURLを自分でブラウザーに入力してみてください。長いURLは途中でギブアップしたくなることを保証します。
インターネットのトップサイトである「Yahoo!」のドメイン名は、「yahoo.co.jp」です。
一方、Yahooのライバルに「インフォシーク」という検索サイトがありました。
ここのドメイン名は「infoseek.com」。
この二つを比べてみて、どちらが入力しやすい、あるいは覚えやすいと思いますか?
言うまでもなく、Yahoo!ですよね。
Yahoo!が順調にアクセス数を増やした理由の一つが、この「分かりやすくて」「覚えやすい」ドメイン名のお陰だといわれています。
そして、MSNは世界最大のサイトになり、インフォシークはウォールトディズニーに買収されてしまいました。
この例からも分かるように、分かりやすくて覚えやすいドメイン名は大きな武器です。
でも、プロバイダーのドメイン名を使っている限り、覚えやすいインターネット社名(ドメイン名)には決してならないのです。
このことを、ホームページの作り方のポイントとして覚えておいてください。
次は、「ホームページ製作のコスト」についてです。